美容看護師になりたい人も多いけれど、退職する人も多いって聞いたことがある。
どうしてせっかく美容看護師になれたのに辞めちゃうの?
上記の噂を聞いたり、疑問を持ったりする方も多いのではないでしょうか?
美容看護師は給料も高く、日勤のみなので、看護師の転職先として人気がある一方退職する人が一定数いることも事実です。
私自身、美容看護師の管理職経験があり、毎年数名の受け入れと送り出しを繰り返してきて、さまざまな理由を聞く機会がありました。
そこで今回は、その経験を活かし美容看護師の退職理由や辞めるまでの流れを紹介します。
経験のある人が辞めてしまう理由を知り、その後の転職先をイメージしておくことは今後の人生設計がしやすくなると言えるでしょう。
美容看護師の経験があるだけで、他の美容クリニック転職に有利になることもあります。
自身の選択肢を広げるためにもぜひ参考にしてみてください!
\ 転職初心者の方におすすめ /
美容看護師の退職理由5選と対処法
美容看護師の退職理由として挙げられるのが次の5つです。
- 病院の働き方が合っていると思ったから
- 看護技術や知識の低下に焦るため
- 人間関係がしんどいから
- 責任が重いため
- 土日休みが少ないから
入職してみないとわからない内容だね
それぞれの内容と、対処法も紹介していきます。
病院の働き方が合っていると思ったから
美容クリニックよりも病院の働き方が合っていると思い、退職を決める人もいます。
看護実習や理想の看護師像から、自分が看護師として働きたい環境が病院だったと美容クリニックへ入職後に気づくパターンです。
来院される患者様も病院とは異なり、健康な方ばかりなので今までの看護師の働き方とは大きく異なり、そこにギャップを感じてしまうようです。
確かによく思い描く看護師の働き方とは違ってそうだ
【対処法】半年間は続けてみることでわかる
看護師としての働き方のギャップを感じた方への対処法は、すぐに退職するのではなく、半年間は続けてみることをおすすめします。
その理由は、入職2〜3ヶ月間は病院の働き方と比べて戻りたくなることが多く、美容看護師の魅力に気づけていないからです。
入職して半年間続けることで、提供できる技術も増えて自信になります。
美容看護師として一人前になることで見えてくる楽しさや、やりがいも見つけられるので、半年間は続けることを推奨します。
すぐに辞める選択を持つのではなく、継続してできることを増やしてみてから検討してみてもいいのではないでしょうか。
看護技術や知識の低下に焦るため
次の退職理由として挙げられるのが、看護技術や知識の低下に焦ってしまうからです。
美容クリニックで行う業務は看護学校や病棟で習わないことばかりで、以下の内容を行います。
- 美容外科施術の流れ
- 皮膚レーザー機器の操作方法
- 滅菌作業
- 美容点滴や美容内服について
- 笑気麻酔や静脈麻酔について
もちろん施術前には病歴や内服歴もチェックしますが、病棟のように検査結果を見たり、アセスメントをする機会は減ります。
そして何より懸念されるのが、看護技術の低下です。
美容点滴はありますが、採血はほとんどなく、針刺しをした際にスタッフや患者様に処置する程度になります。
吸引や移乗などもないため、看護技術の低下を感じてしまう人も多くいるでしょう。
実際一度身についた経験は、全く無くなる訳ではありませんが焦ってしまう人が多いです
【対処法】勉強会や疑問を持って過ごす
勉強会の実施や自ら疑問を持って積極的に業務にとり組むことで、この問題は解決すると考えています。
知識の低下をそのまま見過ごすのではなく、自ら勉強する意識を持つことは大切です。
勉強会を実施して病気の機序やアセスメント、麻酔を使うことのリスクや考えられる対処法など勉強することは多くあります。
来院される患者様に健康な方が多いとはいえ、既往歴を持っている患者様もいます。
その方に起こりえるリスクを考えて、理解しておくことはもしもの緊急こと態に備えられるとも言えるでしょう。
点滴の機会は多くないので、美容点滴を契約された方がいれば積極的に施術へ行くと看護技術低下の阻止に期待できます。
自分の行動1つで今後の将来が大きく変わるのでまずは考える癖をつけていきましょう。
病棟に戻る可能性も残したいから自ら行動するようにした方がいいね
人間関係がしんどいから
人間関係が原因で退職を決める人もいます。
どこの職場でもありがちな話ですが、もちろん病棟だけでなく美容クリニックでも人間関係の問題は避けられません。
病棟はシフト制ですが、美容クリニックはギリギリの人数で業務を回すため、基本的に同じメンバーで仕事を行います。
ほぼ毎日同じメンバーか…
そのため、1人でも苦手で苦痛を感じる人がいれば最悪な環境になることも考えられるでしょう。
病棟ではシフトを見て嫌な日があれば、メンバーがいい日と分けられていましたが、美容クリニックではそうもいきません。
変えられない現実から退職を決めてしまう人もいます。
【対処法】仕事だけに集中する
人間関係問題の解決策としては、仕事だけに集中するしかありません。
美容クリニックでは病棟とは異なり、個人で仕事をする場面が多いです。
患者様1人に対して、スタッフ1人がカウンセリングからご帰宅まで対応します。
なので相談役のスタッフがいれば、業務は乗り切れることが多く、嫌いな人と関わる機会も減るでしょう。
工夫次第で人間関係が楽になることもあるので、無理しすぎずに業務を行いましょう。
責任が重いため
美容看護師になり、役職者となる機会も多くあるのでその重圧が辛く、責任が重いと感じる方もいます。
美容クリニックでは昇進の機会が多くあります。
- 新規院オープンのタイミング
- 方針の変更
- 上司の異動や転職
病棟で役職者になるには年数が必要になることもありますが、美容クリニックでは半年で役職者に抜擢されるケースもあるのです。
私がそのケースの人でした!
病棟で役職者経験がない場合も多いのでどのように振る舞えばいいかわからず、苦戦することもあり、責任が増えていくことに苦痛やストレスを感じる人もいます。
役職者としてではなく、一人のスタッフとして活躍したい人からすると責任感から逃げ出したくなることもあるでしょう。
【対処法】経験として捉える
責任の重さに対しての解決策は経験として捉えることです。
役職者は誰にでもなれる訳ではありません。
何かしら突出したものがあるから選ばれます。
また、役職者として業務を続けることのメリットは3つあります。
- 成長できる
- 給料が上がる
- 転職に有利になる
役職者として働くことを重大な経験として捉え、経営スキルを身につけることで更なるステップアップが見込まれるでしょう。
土日休みが少ないから
土日休みが少ないことも退職理由として挙げられます。
美容クリニックの中には、営業日をあらかじめ決めて営業していることも珍しくありません。
- 土日
- 祝日
- 長期休暇
自由診療のため、売上の関係上、カレンダーが休みの日に営業することは避けられないでしょう。
友人や恋人、家族との予定を合わせにくいことから退職を考える人もいます。
特に子供がいる家庭は難しい場面も多くあるでしょう。
【対処法】自分の希望する曜日に休みがあるクリニックを選ぶかシフト制のクリニックに応募する
休み問題の解決策として、そもそも自分の希望する曜日に休みに定休があるクリニックもしくは、シフト制を導入しているクリニックを選びましょう。
有給を使用する手段もありますが、日数に限りがあり、入職半年後からしか与えられません。
土日や祝日休みの美容クリニックも探せばあるので、あらかじめ自分の希望する曜日に休みがあるクリニックを探しておくのも1つです。
転職時に定休日の情報収集や休みのとり方の情報は必須だね
また、シフト制のクリニックであれば、希望休も何日か出せるので検討してみてはいかがでしょうか。
辞めるまでの流れ
実際に美容クリニックを辞める流れってどうなの?
美容クリニックを辞める流れは病院と大きく変わりないですよ。
辞める流れは以下の通りです。
- 本当に辞めていいのか
- どこが辛いのか見つめ直す
退職後の働き方を見つけておくとスムーズです。
休憩するのも良いですが少し税金や年金関係の手続きが面倒かもしれません。
次の転職先が決まってからでも問題ありません。
できるだけ早く辞める意思を伝えておく必要はありますが、最低でも1ヶ月前には伝えておきたいところですね。
役職者や院長との面談後、退職が決定すればクリニックの規定に沿って必要書類を提出します。
退職日までにクリニックの機密情報の処理やロッカーの鍵、備品などを廃棄や返却しましょう。
以上が大まかな流れです。
1つ1つ見ていきましょう。
長期休みをとって本当に辞めるか考える
有給がある方は長期休みをとって本当に辞めるのか、今辞めていいのか今後の方針を改めて考えましょう。
休みをとり、リフレッシュすることで気持ちが変わり、続ける気持ちになることもあります。
一度自分自身を見直すことで見えてくること、やりたいことが見つかるかもしれないので、考え直す時間を設けるのがおすすめです。
転職エージェントに相談する
上司に相談する前に転職エージェントに相談していいの?
私としては、辞めるのは本人の自由なので良いと考えています。
なぜなら、辞めてから転職になると転職できなかった場合、一文無しになる可能性も出てきます。
なので、ある程度次の方向性が決まった状態で伝えた方が良いです。
なるほど、そのやり方だと一番周りに迷惑かけない綺麗なやり方かもしれないね
転職エージェントにまだ登録していない方に、私が利用したことのあるおすすめの転職エージェントを紹介します。
- 全国複数社あり、そこへ出向き、直接的にアドバイスがもらえる
- 美容だけでなく、病院の情報も多くある
- 家から出たくない人はめんどくさい
- オンライン上でアドバイスがもらえる
- クリニックの情報を細かく随時送ってもらえる
- 直接面接指導がない
まだ登録していない方はぜひこの機会に登録だけでもしてみてくださいね!
上司に相談する
次に辞める意思を上司に伝えましょう。
- 朝一に話したいことがあるので時間がとれるタイミングを聞いておく
- 上司が時間を設けてくれれば、そのことについてお礼を言う
- いつまでに辞めるかを理由も含め、伝える
- 辞めたいと思う理由
- 今後の方針
- 辞める時期
上司との相談の上、辞める時期が決定されます。
スタッフの人数の少なさを理由に先延ばしにされる可能性もありますが、転職先との都合やその他譲れない条件もあると思うので、両者の折り合いがつくところを相談しましょう。
必要書類を書く
退職が近づけば、必要書類を書きます。
- 個人情報を辞めてからも守ること
- クリニックから得た情報を漏洩させません
- 辞める理由
上記の内容にサインや記載をします。
サインをしたくない場合は、拒否をすることも可能ですが、稀です。
経験として、今まで1人だけサインを拒否された事例もあります。
その場合はなぜサインをしたくないのか理由も記載しましょう。
美容クリニックでもらった情報や物品を廃棄や返却する
退職日に近づくにつれて、情報の廃棄や借りている物品の返却をしていく必要があります。
- 美容クリニックでもらった内部資料
- メモ帳
- ロッカーの鍵
- 制服
- 駆血帯やハサミなどの備品
情報を外へ持ち出すことは一切できないので注意しましょう。
もちろん、自分の業務内容の引き継ぎも責任を持って行う必要がありますよ!
退職を検討する場合と考え直した方が良いクリニックの特徴
美容クリニックは、全国に多くあります。
- 退職を検討した方が良い場合
- 退職を考え直した方が良い場合
上記の2種類の特徴を紹介するので、自分のクリニックがその特徴に当てはまっていないかチェックしてみてください。
退職を検討した方がいい場合
退職を検討した方が良いクリニックの特徴は3つあります。
- 方針がコロコロと変わる
- スタッフの声を聞かない
- ノルマや目標が厳しい
これらの特徴に当てはまっているクリニックは、長く働き続けることが難しいです。
働きやすい環境作りのために1つずつ内容を見ていきましょう。
方針がコロコロと変わる
クリニックの方針が二転三転とすぐに変わる場合は、要注意です。
いい意味で言うと現状維持に満足せずに成長を求めている状態ですが、悪い意味で言うと地に足がついていない状態になります。
方針やルールが変わりすぎるとスタッフがついていけずに振り回され、ミスの原因になることもあるでしょう。
オープンしてから間もないクリニックでありがちなことなので、大きなミスから身を守るためにも退職や大手の美容クリニックへの転職も考慮してみてもいいかもしれません。
スタッフの声を聞かない
次にスタッフの声を聞かないクリニックや院長がいる職場も、退職を検討する1つの要因です。
現場の意見は貴重であり、患者様へより良い施術の提供やスタッフの働きやすい環境を作り出すためにも必要不可欠です。
経営のことだけを考えて、スタッフの意見を蔑ろにするクリニックで長期的に働き続けるのは難しいと思われます。
できるだけ長く働きたいもんね
ノルマや目標が厳しい
ノルマやクリニックの売上目標が厳しいとインセンティブや短期業績手当が少なくなったり、無くなったりします。
長期的に続くと給料の還元に期待できないため、モチベーションの低下に繋がるでしょう。
ただし、入職してみると売上目標が定められていることが多いです。
自由診療なので、経営を継続するためには必要なことですが、その目標が厳しすぎるとスタッフに還元する気持ちがないのではと捉えられるので退職や転職を検討する1つの要因となるでしょう。
退職を考え直した方がいい場合
次に退職を考え直した方が良い場合や、待遇が良い環境を設けているクリニックの特徴を紹介します。
- 転職先や今後のプランが立っていない
- 給料が高い
- キャリアアップする可能性が高い場合
上記に当てはまる場合は、少し立ち止まってこのまま退職していいのか見直してみるのも1つです。
転職先や今後のプランが立っていない
転職先が決まっておらず、今後のプランが決まっていない場合は退職するタイミングを少しずらしても良いかもしれません。
嫌なことや我慢できないことがあり、勢いに任せて退職するのも1つの方法ですが、後悔することもあります。
ある程度今後のプランを決めてから退職した方が、金銭的にも心の余裕的にも安心感があると言えるでしょう。
- 転職先から内定をもらっている
- 休憩を○ヶ月する
上記の方針を決めてから退職することがおすすめです。
給料が高い
給料が高いクリニックは、退職を慎重になってもいいかもしれません。
金銭面は仕事をする上で無視できない要素です。
他のクリニックや病院の給料情報を見て、転職して給料が下がっても満足できるのかを考えても良いでしょう。
勤務時間や体力面、金銭面など総合的に見てから退職を決定しましょう。
何を優先したいかが大事だね
キャリアアップする可能性が高い場合
新規院が続々とオープンしている場合や、キャリアアップする可能性が高い場合は、退職を考え直してみてもいいかもしれません。
理由は、経験になるだけでなく肩書きがあることで今後の転職に有利になるからです。
新規院オープンの経験や役職者になると新たな体験ができ、財産になります。
その経験があるあなたを欲しいクリニックがあるかもしれないので、キャリアアップや新たな経験ができそうな段階で退職を決めてしまうのは勿体無い場合もあるでしょう。
また、環境が変わることでやりがいや長く働ける環境を見つけられるかもしれません。
一度経験をして肩書きを身につけてからでも退職はできるので、今後に有利になるような立ち回りをしていきましょう。
よくある質問
最後に看護師の退職に関する内容でよくある質問を紹介します。
- 美容看護師の離職率は高いって本当?
-
長く働いている人は少ないかもしれません。
美容看護師は半年で一人前になれることが多く、3年以上働いている人は少ない印象です。
早い人だと数ヶ月、一般的には1年から〜3年以内に退職するスタッフが多いです。
美容看護師の経験があれば、他の美容クリニックへの転職も可能なので、条件を見て転職する人が多いのかもしれませんね。
- 美容看護師からのおすすめ転職先はどこ?
-
美容看護師から転職先として挙げられるのが次の5つです。
- 他の美容クリニック
- 病院
- 保険診療のクリニック
- 派遣看護師
- 施設の看護師
皆やりたいことに合わせて様々です。
一度美容看護師になっても病院に戻ることは可能なので、色々なことにチャレンジする人が多いですね。
- 退職時に伝えておかなければいけないことは何?
-
退職時に最低限伝えておかなければいけないことは以下2つです。
- 退職希望理由
- 退職日時
上記の内容は、上司や院長に伝えなければいけない内容なので明白にしておきましょう。
次の転職先は言わなくても自由なので、最低限のことをしっかりと伝えましょう。
まとめ
美容看護師になるまでも大切ですが、その先も知っておくと安心感があります。
一度美容看護師になることで、次の美容クリニック転職で有利になることもわかりましたね。
しかし、美容看護師には年齢制限が若めに設定されているので注意が必要です。
そのため気になる方はぜひ美容看護師にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
\ まずは転職相談から! /
仲間が増えるのを楽しみにしています!
コメント